助けてがいえない
君はリーダーに向いている、
これほど言われて辛いと感じた言葉はない。
考えることは辛い。
できることなら、何も考えないで生きていたい。
誰かに責任を押し付けたい。
「辛かったら言ってね」
言えるわけがない。
言ったら、残るのは無責任な自分しか残らないから。
自分の口癖は「がんばります」だ。
無理かもしれない、取り組んでみたい、期待に応えたい、できることなら挑戦して成功したい。
そんな思いを込めて、自分に言い聞かせるように、その呪文を唱える。
がんばってもどうにもならない事があった。
失敗した、邪魔された、協力されなかった、忘れてしまった、意思疎通ができなかった、誰かに打ち明ける事ができなかった、
時間がなかった。
自分のせいではないはずだ、
自分のミスがあったじゃないか、
考えることはできたはずだ、
見落としたのは自分じゃないか、
あの人は悪かったのか、
いや、その人からミスを出した自分が一番、
一番悪かったんじゃないか。
自分はどうも、割り切る事が苦手らしい。
プロジェクトに携わるときも、やっちゃいけないのに、情を優先してしまう。
自分が今何をすべきか考えなくちゃいけないのに、
頭では原因を探してしまう。
どうして、どうしてこうなった、
結局、自分のせいじゃないか、
この問題にどう対処しなくちゃいけないか、
対処、対処、対処、対処、、、
ごめんなさい、許してください、こうしたいけど、わがままでごめんなさい、こうするべきだと思います、無理勝手言ってごめんなさい、悪いのは自分です、計画不足、経験不足、すべて全て自分の…
あきらめないで
やめないで
失敗してもいい
そんな声が聴こえてくる
過去、私が言われた言葉
どれも本心だったのだろう
唯一の救い
その言葉をかけてくれた人はどうしていただろう。
自分がミスをした場合、
まずさっと謝り、すぐにこうしようと、別の案を出していた。
自分のミスを認め、次は失敗しないよう努めているように見えた。
僕にもそれはできるだろうか
しなくてはならない
頑張らなくてはならない
じゃないと、俺は、また、無責任になってしまう、それだけは、それだけは嫌だから
俺のことを無責任に、放任して育てた、
そんな実の親のような大人にはなりたくなかいから
ああ、そのためだろうか、
リーダーを務める私は、
責任を持つ立場に立っている私は、
すごく真面目に、真摯に取り組みたいと感じてしまう。
絶対成功させたいと思ってしまう、
皆んなの期待に応えたくなる。
…リーダーに向いている、なんて言われてもしょうがないのかもしれない。
けど、失敗を目の当たりにするその度に、辛くなって、逃げ出したくなって、けど考えなくちゃいけなくて、布団をかぶっている時までもずっと頭の中を代替案が駆け巡って、無責任になりたくなくって、
考える事がつらい。
それは、絶対に成功させたいからだ
失敗したくないからだ
もし、もしもこの心の負担を軽くしてくれる相手がいたならば、パートナーがいたならば、
俺はどれだけ、
いや、この話はおかしい。
自分のことで、他人に迷惑はかけられない。
迷惑を一つもかけずに生きる事は不可能だろうが、わかっているのだが、、、
…私を救ってくれる人はいるのだろうか、
助けてが言えない自分は、何かを求めている。
よくわからないけど、どうか、周りにいるわたしを見つけたら、助けてあげて欲しい、
この話は、きっと、とても普遍的な話だから